渋谷すばるが好きだ。
歌が好きだ。曲が好きだ。ライブが好きだ。
言葉選びも、写真も、演技も、伝わりにくいボケも。
彼の届ける世界や表現が好きだ。
でも、かといって、それをどこかに発信しようとは思わなかった。
曲やライブの世界の中でだけ対話して、ひとり静かに楽しもうとしていた。
これまで何も言わなかったのは、満足していたからでも、不満があったからでもない。
煽られて不安になったり、言葉に出来ない感情が爆発しそうになってはちょっと漏れて、その度に口をつぐんだ。
渋谷さんは人の心を揺さぶる。
いつだって真っ直ぐにぶつかってくる歌声やふるまいに、自分も知らない自分の本音を引きずり出される。喜びや楽しさだけじゃなく、時には痛くて堪らないくらい自分自身の弱さが晒されてしまう。
それを理由にして八つ当たりなんてしたくなかった。
沢山助けてもらっているのに渋谷さんが苦しそうな時にかける言葉も出来る行動も自分にはないのは悔しくて堪らなかったけれど、私よりもずっと上手に想いを伝えられる人が沢山いたし、いつかきっと渋谷さんの想いは届いて広がっていくだろうと当たり前のように信じていた。変に無理して行動するより、黙っていることが自分にできるベストだと思った。
もう私のことは置いていってくれと弱音を吐きたくなるくらいに苦しくて堪らない瞬間もあったけれど、それ以上に、ずっと好きで楽しかった。人生に必要な何かがそこにある気がして、目が離せなかった。
最近になって、自分の中でいくつかの答えが出たことがある。
苦しい時期というのは、渋谷さんにとっての必要な時間だったかもしれないけれど、間違いなく私にとっても必要な時間だった。
刻み込むように聴いて、染み込ませるように聴いて、一喜一憂して、考えて、悩んで、何度も抱きしめようとしたり手放そうとしたりした。
そうする間に、ゆっくりと周りが変わっていった。
「ありがとう」と言われることが増えた。
「誰のことも悪者にしないでいてくれて嬉しかった」
「こんなこと今まで誰にも話せなかったのに不思議」
「あなたの言葉に勇気をもらったよ」
仕事や日々の生活でそんな言葉をかけてもらえるようになった。
それってすばるくんのことだよなと思った。
全部全部、私が渋谷さんに思っていることだ。
あなたの人生はあなたのものだよ、あなたのままでいいんだよ、応援するよ、そういう気持ちで息をしただけ。目の前の人を怖がらずに見つめただけ。幸せであれと願っただけ。
何も特別なことはしていない。
嬉しかった気持ちや与えてもらった愛を、まるごと真似して遊んでいただけだ。
好きだなぁ、それだけ。
人生に奇跡を起こすのはこういうひとつの選択なんだと思う。
気がつくと、ふと点と点が繋がって、泣いて、いけると思ったらまだやっぱり難しくて、そんな一進一退の繰り返しだけれど、ゆっくりと確かに強くなっている。
ネットの世界は特に、相手の顔を見たり、呼吸を合わせたりするのがとても難しい。どれだけ言葉や表現を選んでも傷付けることがある。誰かに届けたいと思ったとき、近づくつもりじゃなかった相手にまで不意に届いてしまうこともある。
でも、必要以上に怖がるのはやめようと思った。
ひとつの「好き」がここにあることを置いておくだけでも、違うのかもしれないと思った。
いつの間にか遠くまで連れてきてもらっていた。
何一つ変わっていないけれど、何かが変わっていた。
弱さと向き合わなかったら、深く考えることを諦めていたら、こんなに力強い楽しさには出会えなかったと思う。きっと今もまだ不安と不満に飲み込まれたまま怖がっていた。
昔より今の自分がちょっと好きになっている。
また会える日にワクワクしている。
こんなに幸せなことはないじゃないか。
歌が聴けることが幸せだ。
ライブに行けることが幸せだ。
それって凄いことじゃないか。
幸せを噛み締めて、今、愛を叫びたい。
好きでいさせてくれてありがとう。
眠れない夜に独りにしないでくれてありがとう。
楽しみをたくさんありがとう。
渋谷すばるが全身全霊で連れてきてくれたこの世界を心の底から楽しんでいきたいと思います。
そして、これからも一緒に楽しめたら嬉しいです。
よろしくお願いいたします。
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